幻の真珠の鍵を握る魚拓ならぬ[マン拓]を巡るふざけたエロコメディをやるのかと思いきや、中盤から本格的な推理劇になったりファム・ファタールになったりと予想のつかない展開が次々と巻き起こり観客を翻弄させるのはさすがピンク映画で一時代を築いた滝田洋二郎&高木功コンビだけあると感心。最初は単なるネタキャラだと思われていた松木清張(物真似芸人だったころの竹中直人が演じる)も、後半意外な活躍を披露するという凝った仕掛けもさすが。
主役の探偵&助手コンビを演じる螢雪次朗と竹村祐佳の、飄々とした演技も好印象。それでいて誘惑されたときの螢のクールな対応がかっこいい。
序盤の伏線が見事に回収されていくラストも◎。
エロネタはさすがに時代を感じるけれど、『フラッシュダンス』のパロディは何度見ても笑ってしまう。