イチロヲ

痴漢電車 極秘本番のイチロヲのレビュー・感想・評価

痴漢電車 極秘本番(1984年製作の映画)
4.0
江戸時代からタイムスリップしてきた猿飛佐助(螢雪次朗)と伊賀のくノ一(竹村祐佳)が、現代の性カルチャーに揉まれながら、密書の争奪戦を繰り広げる。タイムスプリッターのドタバタ喜劇を描いている、新東宝配給のピンク映画。

猿飛佐助がタイムスリップしてきた場所は、なんと走行中の電車の荷物棚。欲望の赴くままに痴漢行為をおっぱじめると、相手の女子大生(真堂ありさ)がマタマタ開き、そのままコンビ結成。日本史の内容で幕府の顛末を知らされる展開が面白い。

一方、スカウト活動に余念のない芸能マネージャー(池島ゆたか)は、くノ一を痴漢したことにより、タレント契約を締結。車両内にバイブレーターを持ち込みながら、ダイヤの原石探しに勤しむという、プロフェッショナル精神に感動させられる。

江戸時代の人間の格好のままでゲリラ撮影を敢行しているため、すでに絵面が愉快なことになっている。くノ一が全裸ヌードの代わりに全身網タイツのままでいるところもアーティスティック。未知なる衝撃が押し寄せる、センス・オブ・ワンダーの世界。
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