千年女優

レディ・プレイヤー1の千年女優のレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.0
荒廃した現実に見切りをつけた人々が様々なサブカルチャーの要素を詰め込んだ夢のVR世界「オアシス」にのめり込み、亡き創始者ハリデーがゲーム内に遺した相続権の3つの鍵を求める西暦2045年。その一人でスラムに住む少年ウェイドが、ゲームで出会った仲間と共にライバル達との熾烈な競争を繰り広げる様を描くSFアドベンチャーです。

アメリカや日本を中心とする歴代の映画・コミックス・アニメのキャラクターや乗り物が夢のクロスオーバーを果たすアーネスト・クラインのヤングアダルト小説を原作とするスティーヴン・スピルバーグ監督作品で、ハリウッドとスピルバーグの高名をもって難しい権利関係の障壁を乗り越えて堂々と完成された素晴らしいエンタメ大作です。

2010年代の青年向けエンタメらしい物語は定型的でオチも凡庸ですが、シスアスな設定が作り込みの甘さに繋がる他との違いをVRを活かした抜群の娯楽性で見せ、色味のない現実がカラフルなVR戦争を経て色彩を取り戻す演出も流石。日本人には嬉しいあの国民的キャラクターの粋な図らいもニクい、血沸き肉躍る魅惑の時間が待つ一作です。
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