創作物や、創作そのものへの愛と熱意が端々から感じられる、『オタク讃歌』な映画。どれだけ愛があるかがゲーム攻略の鍵を握るというのも、オタクであるほど今作が面白くなるという点において構造の一致があり、面白かった。しかし、イージーモード感が拭えず、ご都合主義だったなぁという印象も残る。
本来1番のオマージュ元になるであろうスピルバーグ御大が監督を務める今作は、『夢のVR世界』の構築に心血が注がれており、3Dのグラフィックやモーションにそれらが感じられた。ぶっちゃけ自分は3Dのダイナミズムを見せられても眠くなってしまう節があるので序盤は特に乗れなかった。
オマージュやイースターエッグが盛りだくさんで、好きな人は好きだろうなという感想。ただ出せばいいというきらいがあるようにも見えるのが少し気になる。チャッキーや、シャイニング、ターミネーター2は確かに良い使い方だった。
ラストの「ゲームもいいけど現実もね!」みたいなノリは説教臭いし、幸せ自慢に聴こえてちょいウザ。
名作面をしているけどなんかちょっと鼻に付く作品。嫌いではない。