QTaka

レディ・プレイヤー1のQTakaのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.5
物語は、VR空間に夢と希望を求めて始まる。
自由空間をめぐる戦い。
仮想空間は、理想の世界なのか。
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2020年5月鑑賞
2年前の春に公開された、近未来映画。
近未来(2045年)。
その始まりは、格差社会の果て。
現実社会が、経済的な格差の中で崩壊している一方で、仮想空間に夢を見いだした人々。
その自由と夢の空間に危機が迫る。
物語は、仮想空間(VR)の中で進む。
登場人物達は、アバターとして、仮の姿で出会う。
やがて、彼らは一つの目標に向かって協力するようになる。
互いの関係が深くなるにつれ、互いのリアルを求めるようになり。
戦いが終わる頃には、リアルに戻ってくる。
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この映画は、VR世界を描いて見せているが、それはリアル世界の尊さを表すための舞台装置なんだ。
物語の筋書きを作ったとされる”オアシス”の創設者ジェームズ・ハリデーが最後に言う。
「リアルが最もリアリティーが有る。」
どんなに技術が進んでも、現実を超えることは無い。
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今、世界は個別隔離されている。
風景がすっかり変わってしまった。
人と人がリアルで出あい、交わることが忌避されている。
リアルが崩壊しようとしている。
一方で、ヴァーチャルが一足飛びに現実に近づいている。
”あつまれ どうぶつの森”(あつ森)が互いのコミュニケーション手段として流行している。
ヴァーチャル空間がこんなに身近になっているのだ。
あるいは、ネットを介した会議、会話、飲み会など、当たり前になっているが、これはリアルでは無い。
映画では、ラストシーンに”リアル”を表し、その重要性を説いていたが、はたして、今、ここで進んでいる現実は、”リアル”に帰ってこられるのだろうか?
ヴァーチャルは、虚構でしかないのだけれど。

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2018/4

80年代ギーク満載の映画ですね。
IMAX4DX3Dで鑑賞しましたが、まるっきりアトラクションでした。
80年代の音楽、映画、SF、コンピュータ、ゲーム、ありとあらゆる生活に関わるものがごちゃまぜになって襲ってくる感じですね。
荒廃した現実世界と、夢のようなヴァーチャル空間。
さらに、ヴァーチャル空間に作り出される80年代の風景。
なんだか未来と現実、さらに過去まで詰め込んだ感じですね。
冒頭のヴァン・ヘイレンのJumpで、一気にスクリーンに吸い込まれていく感じでした。4DXのいいところですね。
私は、この年代をまさに生きてきたので、少しアドバンテージが有る方ですが、一応原作『ウォーゲーム』の上巻を少し読んでおきました。
舞台設定と登場人物の関係の確認くらいはしておいた方がよいと思います。
さすがに、登場する本、映画、アニメのおさらいはできませんけどね。
一つ一つの画面には、80年代以降のアニメ、ゲーム、映画はもちろん、PC、Mac、ゲーム機などのお宝がいっぱい出てきます。
これは、一度ではダメですね。何度も見なきゃ。
そして、これは、静かに黙ってみる映画じゃないですね。
みんなで、わいわい騒ぎながら、御宝探しをする映画でしょう。
次の機会には、自宅でみんなで宝探しをしたいと思います。
この映画を一言で言うならば、『最高に居心地の良い映画』ですね。
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