ハリ

素晴らしきかな、人生のハリのネタバレレビュー・内容・結末

素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

愛する娘を失い絶望の淵に立たされた廃人同様の主人公が仲間達の手によって立ち直る為の"計らい"をされる。

仕事も私生活も順風満帆に送ってきたハワードは、「愛・時間・死」というワードを巧みに使い人々の心を動かしてきた。だが、その3つの概念が突如自分の身に襲い掛かり絶望の淵に立たされる。仲間達のアイデアによって概念の擬人化として役者を雇い、ハワードの心に触れていく。

ハワードの絶望を浄化する為に3人の擬人化を演じる役者が行動するが、同時に仲間達の心の内にあるそれぞれ個別に持っている憤りをも優しく包みこんでいく様は綺麗だった。

擬人化を演じた3人はそれぞれ本当にハワードの心に潜む抽象的な概念そのもので、本当にハワードに語りかけているというオチ。
だからハワード本人には響かず、逆に仲間達の抱える心の闇をハワードの持っている「愛・時間・死」という概念が解決し浄化させたのだなと感心。

説教臭い場面、無理矢理に名ゼリフを作ろうとする場面、典型的なお涙頂戴シーンがかなり目立ったが綺麗に纏められたラストで満足だった。
個人的評価:良作
ハリ

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