真っ黒こげ太郎

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングルの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.5
※だいぶ前にレビューを描いた作品ですが、見直しついでに書き直しました。
いいね&コメントしてくれた人はすんませんでした。


「覚えておいて!
宝石返して、解こうよ呪い、
ゴールするにはこの世を救い、
叫ぶよその名を”ジュマンジ”と!」



前作で捨てられた後拾われるも「誰もボードゲームで遊ばない」という拾い主の言葉により、ジュマンジはテレビゲームに進化した…。

それから20年後、4人の性格がバラバラな高校生が居残りで掃除をしていると、偶然テレビゲームとなった「ジュマンジ」を発見!!!
4人は好奇心でゲームを始めるが、プレイヤーキャラクターを選ぶや否や、4人はテレビ画面に吸い込まれ、それぞれ性格も肉体も生き方もまるで違う人物に変化し、テレビゲームの世界に放り出されてしまう!!!

脱出するには、ゲームをクリアしなければならない。
残機は三つあるとは言え、使い切ったらゲームオーバー。
果たして彼らは凄まじい難関まみれなゲームをクリアして、現実世界に戻ることができるのだろうか!!!???



別人になってゲームの世界に迷い込んだ高校生達が、元の世界に戻るためゲームに挑む、青春・アドベンチャー。
前作「ジュマンジ」がボードゲームが現実になりとんでもない事になるファミリー・アドベンチャーだったのが一変。
今回は高校生達がテレビゲームに吸い込まれとんでもない事になる青春・アドベンチャーへと変貌しました。
(とんでもない事になるのは共通。w)


そんな本作、観る前は前作の「ジュマンジ」の荒唐無稽さとマッチョ俳優のドウェイン・”ザ・ロック”・ジョンソンさんがマッスルドッキングすると聞いて、てっきりトンデモねー筋肉バカアクションなるのかと思っていました。
(まあそういった要素もあるにはあるし、それはそれで大歓迎なんだけどな!w)


しかし本作はそれ以上に少年少女たちの青春ドラマや成長物語をガッツリ組み込んできた。
そもそも本作は、現実世界だったら全く出会うはず&絡む様子が無かった4人の高校生が全員居残りという偶然で出会い、ゲームに巻き込まれ自分とは別人に変貌する。

のび太系のオタクは筋肉マッチョの肉体派に。
体育会系のジョックは体の小さい非力なチビ男に。
地味で目立たないガリ勉の女子はララ・クラフトの如きセクシー美女に。
インスタ映え大好きなJKはデブのオッサンに。

そんな中身はそのままでも外見の変わった高校生達。
今までの自分と違う境遇の人物になった彼らが衝突し、互いの苦しみや苦悩を知り、冒険を通して成長する姿が実にいい。
オタク(マッチョ)とかつて幼馴染だったジョック(チビ男)が衝突の末和解したり、ガリ勉女子(セクシー)とインスタJK(オッサン)が生き残るために協力し仲良くなって行ったり。
オタク(マッチョ)とガリ勉女子(セクシー)がなんだかんだで惹かれ合っていくのも好き。(超不器用なキスシーンも微笑ましい。)
勿論、ギャップ満点な演技を見せてくれた役者さんの演技も見事。

また、今作は舞台がゲームの世界となった事で、キャラが得意分野のスキルを活かして戦うとこができるようになり、ゲーム感が高くなりアクション性が出てきてくれるのが嬉しい。
アクション自体はそこまで凄い訳ではないが、猛獣相手の逃走劇や敵軍団との大バトル、ヘリチェイスや黒幕との闘いの等、アクションのバリエーションが豊富で最後まで飽きさせない。
上記のドラマと上手く合わさって、ハラハラドキドキしながら冒険を楽しめます。

後、動物の群れの大暴れやゲームから出れないプレイヤー等前作のオマージュも沢山。
エンディングのオチも一作目のラストを彷彿させて好きです。
これぞ続編の鏡!内容はかなり変わりましたが、本作は良い続編だと思います。


個人的には「もうちょっと突き抜ける何か」が欲しかったりしますが、アクション映画としても青春ドラマとしても楽しめる、素晴らしい青春・アドベンチャーの傑作。
前作も併せて、オススメでっせ!!!

なお、最近本作の続編も観ましたが、それはまた別のお話。