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マネーモンスターのshunsukebのレビュー・感想・評価

マネーモンスター(2016年製作の映画)
3.6
ジャパンプレミアにお世話になり鑑賞。

舞台は米人気投資情報(財テク)番組の生放送。
名物パーソナリティーのリー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)と敏腕ディレクターのパティ・フェン(ジュリア・ロバーツ)はこの日の放送で、数日前に暴落した銘柄であるIBIS社CEOのキャスティングを計画していた。

しかし生放送開始後、いつものように軽快なトークを始めるリーの背後には、銃を所持した一般人カイル(ジャック・オコンネル)が忍び寄りつつあり、カイルによって番組はジャックされてしまう。

IBIS社の件で全財産を失ったカイルの要求はその背後にある真実を番組内で明らかにすること。(同番組の過去回でリーはIBIS株が買いであることを強調していた。)
件のCEOの所在不明が明らかになる混沌とした状況の中で、リーとパティはプロとして、人として、絶体絶命のジョブにどう立ち向かうのか。そしてIBIS株暴落の真相とは…。
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テンポ良し、音楽良し、撮り方良し、ということでスタート間もなく乗り込めて90分疾走できるジェットコースター・ムービーでした。

目まぐるしく変化する状況の中で頭をフルに回転させて、真実追求と窮状脱却を目指す主人公2人のプロフェッショナリズムは見ものです。ハラハラドキドキだけでなくアツい気持ちにもさせてくれるのです。

道徳的な何かを額面どおりプッシュしてくるお利口な映画ではないと思います。ファイナンスとブロードバンドとテクノロジー、その3つを合わせて扱った点にメッセージがあるとジョディ女史も舞台挨拶でおっしゃってました。(IBIS社は株の高速取引に関するアルゴリズムを抱えておりそのバグが事の発端と思われていた。)

持てる者・持たざる者を生み出しコントラストをはっきりさせるという意味で、その熱に浮かされるのはホントに怖いぞねという社会的メッセージも込められているのかなと自分は受け取りました。
絶対的価値で測ってしまうこれらより、自分の大切な人とか生きがいとか、相対的価値にみんなが熱狂した方が、確かにずっと良い世界ですよね!(劇中でもそんなことが頭をよぎるシーンがあります。)

ハリウッドスターを生で拝見するのは初めてで(しかもジョディ・フォスター!)、感謝の気持ちとともにレビューにも熱が入りましたが、明日の朝冷静になってもこう言うでしょう。
『絶対オススメ!!劇場鑑賞MUST!!』
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