史上空前の犯罪事件の生放送によって暴かれていく真実を描いたリアルタイムサスペンス作品。
司会者リー・ゲイツの軽快なトークと財テク情報で全米高視聴率を稼いでいるTV番組「マネーモンスター」。番組ディレクターであるパティは、セットの影に潜む不審者に気づくが…。
突然スタジオ内に鳴り響く銃声。犯人が銃を手にリーを人質に取り、生放送中の人気番組がジャックされてしまう。
「俺は悪くない。こいつらに騙されたんだ。」
株の情報操作が意図的に行われ、全財産を失くしたとTVを通じて視聴者に訴える犯人。その原因は、数日前のO.A.でリーの発した情報だった。
犯人の主張の中で、リーは自分自身も誤情報を無自覚にタレ流していた事に気づくが…
『真実は生中継で暴かれる。』
テレビ番組は放送局の商品であり、それに携わるテレビマンは販売員の様なもの。数々の情報を巧みに入手し、個々のプレゼンテーション力が問われてくる。化物の様な視聴率を叩き出す番組マネーモンスターは、敏腕スタッフと名ディレクター、そして芸人の様なボキャブラリーと巧みな話術を持つ司会者によって成り立っている。
真面目なテーマの情報を、不真面目でより正確に発信するスタイルは、型破りな人気を呼ぶがあるきっかけでまさかの事態に遭遇してしまう。
一体誰の責任なのか？
刻々と状況が変わる緊迫したスタジオは、全視聴者に放送され、まるで映画のワンシーンを観ていると錯覚しそうな只ならぬ雰囲気を放っている。
名優達に引けを取らないインパクトを放つジャック・オコンネルの演技は、格差社会の叫びを上手く表現しており、2転3転していく事態を司会者役のジョージ・クルーニーとの妙な関係性も見所でしょう。
1番の好演は、ジャック・オコンネルの恋人役の様な気もしましたが…
