ホラーというよりはサスペンスドラマよりで奇をてらう感じもそこまでなく真っ当なリベンジャーものという感じでとはいえラストまで割とハラハラさせられるのでそこは非常に面白く観れた。観る側の主観が寄らないようにある種第三者のキャラクターとして奥さんのロビンを巧みに用いて行くことでキャラクターたちをフラットに描いて行くところと事実を少しずつ明らかにして行く様は非常に飽きさせない作りをしていてとても良かった。
家族に執拗に粘着してくるゴードの動機が最後までわからない点は非常に面白く、過去に何かあったんだなということは共通項から明らかなだけに最終盤にその動機がわかってくるまでの面白さがあった。だからこそあるキャラクターのクズ具合というかあまりにも自業自得すぎる出来事に全く共感できなくなって行くので感情が主役に行かないというかやり場に困る感じがしてしまう。
ラストを断定的に描かないことがある種救いというか贖罪できたのかなという部分を描きすぎないことで余韻みたいなものがうまく残ってはいるがギフトというタイトルや予告編からするともう少し大きい衝撃的な出来事が起こるかなと思って見てしまっていたのでちょっと物足りなさを感じてしまった自分がいたかな。
ギフトという設定に対してのギミックも少し小さいというかもっとあってもよかったかもとは思いつつ最終盤の展開はなかなかに面白かったし、暗がりや誰かが家にいそうな感じの演出というのがなかなか怖くて良かった。
