Tai

ザ・ギフトのTaiのレビュー・感想・評価

ザ・ギフト(2015年製作の映画)
3.7
じんわりと静かに染み込んでいく不安と恐怖!

物語的にはそれほど驚くものはありませんでしたが、何より目を見張ったのが演出力です。

ゴリゴリに襲ってくる恐怖ではなく、あくまでも静かに、最初はジャブどころか頬を撫でられる程度の違和感。
それが重なっていくことで不安となり、最後に恐怖に変わる。
その過程を表現するのに、過激な画は必要無く、例えば窓ガラス、誰もいない廊下、日用的に見るような何でもない視線の先にあるものを、画の映し方や音の表現によって、息をのむ映像に仕上げています。
実際、観ながら3回くらい本当にビクッとしました(笑)

観終わった後も終わらない後味の悪さは、まさに計算された演出です。
最後まで観た後にタイトルに立ち戻ると、なお面白い作品でした。
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