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アルタード・ステーツ/未知への挑戦のkmiwのレビュー・感想・評価

3.0
斬新なドラッグ映像に頭が骨抜き。
人は細胞の記憶を遡れば類人猿にだって戻れるさというサイキックサイケデリックなカルトホラー。監督は鬼才ケン・ラッセル!(実はあまりよく知らないが)
1979年の作品で、特殊撮影的な部分はさすがに古ーとなりますが、あの時代ではかなりイケてたんではないか。

さて作品の元ネタはジョン・カニンガム・リリーと言うアメリカ合衆国の脳科学者の研究。アイソレーション・タンク(フローティングタンクですね)によるアルタード・ステーツ(変性意識状態)を追及。
閉鎖したタンク内に皮膚温度の濃いい塩水入れてその中でリラックスしてついでに意識飛ばすんですよ。さすると、精神と共に肉体にも変化が起こるぞと。宇宙とも繋がるぞと。

主人公はこの作品デビューの今は亡きウィリアム・ハート。ムキムキ筋肉のアグレッシブな天才学者で、自分を実験台にして何度もトリップするうち、遂に肉体に変化が?!きゃーうきゃーウキッ!と毛むくじゃら。無意識で大暴れし動物園で動物の肉を喰らい数時間たつと現代人に戻る。なんだそれ。ちょっとBとかZの匂いもしつつ、大真面目に話が進むのであまりちゃかす余地なし。

前半見所はなんと言っても宗教くさい幻覚キノコ儀式。癖になりそう。
しかし、最終的には元妻との究極の愛情物語でもあったりするので、私いったい何を観ていたんだろうかと。
ストーリーそのものよりもケン・ラッセル監督が作り出す不思議空間に浸りましょう。
おまけ ドリュー・バリモアの映画デビューはこの作品。
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