このレビューはネタバレを含みます
生きるだけで精一杯で、父(ベイビーは養子)と初めて自分で出会えた彼女との愛に純粋な青年の、振り絞った力で掴んだ未来と話。
とっても悲しかった。
ベイビーの耳鳴りを誤魔化す為の音楽が、いつの間にかストーリー構成になっており、銃の音などとリンクしていて楽しかった。
本作に登場したことで洋楽への入り口になった人もいそうだし、私もその一人。
最後に耳を撃ち飛ばされ、刑務所の中で夢描く映像は、叶わない夢とわかっていての演出だと感じた。
ドラテクが最高で、単なるカーチェイスではなく度胸と正確さが求められるもので、CG無しなのも伝わるここまでの完成度は初めて見た。
スタントマンに憧れてしまう笑
育ての父もいるのに、借金返済とは言え裏社会に生きていて、多額の貯金までしていたのは、こんな日が来ることを予期していたようだった。
これまでの悲しみや寂しさなどを全て受け止めていたデボラは、似た境遇があったのだろうと思う。
ずっとドライバーとして雇ってくれていたボスが、ベイビーのしでかした仕事潰しや、取引先からの襲撃からなぜ庇ってくれていたのかが不明。
何かしらの障害を持った人は雇用されにくい為、裏社会の方が働き口がある。又、受刑者の多くが何かしらの障害者、ということにも繋がっている話だと思った。