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バービーのYのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
4.0
良い。とても良い。

幸せな気持ちで目を覚ますことなんて皆無。一日中元気な日は1ヶ月に3日くらいしかない。感情は毎日ジェットコースターで、うっかり涙を流せばヒステリックと思われる。履きたくもないヒールを履いて靴擦れして血まみれになる。
私たちは今日も一生懸命生きてる。

一方、バービーランドに住むハッピーオーラ溢れるバービーたち。自分たちのおかげで、人間社会の女性たちが地位を獲得して、みんなが色んな職業について、それぞれが輝く。そんな理想の世界を作ったと思って生活してる。毎日キラキラして目を覚まし、完璧なメイクとかわいい洋服で、笑顔でみんなに手を振る。それが幸せ。みんなに愛されるバービーたち。

ところが、、、人間って大変なのです!!
女性は何にでもなれるかと言えば、残念ながら全然そんなわけがなく、まだまだ父権社会。
現実を見たバービーがガ━━〣( ºΔº )〣━━ンとなるところから物語ははじまります。

一見フェミニスト映画だけど、男だから女だからという視点だけでなく、性別や人種、色んな違いを超えて生まれ持ったありのままの自分で、ひとりひとりが輝ける社会づくりを、この映画を通して考えさせられる。完璧なんてない。自分は自分。ありのままの自分を受け入れて愛そう。そういうメッセージを受け取って胸が熱くなった。

そしてライアン・ゴズリングはほんとあっぱれ。ほんとにすごい。

バービーランドが本当のバービーのセットのようにリアルに再現されていたり、ステレオタイプの描写がすごい細かくて笑えたり細部にこだわっていて、心が満たされる。憂鬱なバービーの設定、『プライドと偏見』を何度も繰り返し見るコリン・ファースに恋するバービーとか、私か?笑

一方なぜか全体的にざっくりしすぎて、説明不足なところが多いのが残念。
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