とても良かった。改めて僕はグレタ・ガーウィグ作品が大好きなのだと実感。
あまりに痛烈すぎる現代社会(というかこの人間社会)への皮肉とメッセージ。グロテスクなくらいだ。あの会議のシーンとかキツイよね。途中まではその圧が「キツくね?」と思ってたぐらいだったのだけれども、次第に「性別関係なく自分が自分らしく生きること」という大切なメッセージに主題がシフトしていって安心した。優しい。
最初からバービーランドにポップさとともに妙な違和感を感じるのが良いフリになっているし、男性性に魅了されてしまうケンがある意味本当の主人公とも言えちゃうくらい大切なキャラクターだった。
そう、我々は自分を大切に自分らしく生きることに幸せを感じるのが大切なのである。周りを気にして「こうならなきゃいけない」とか「こんな自分が・・・」と哀しい気持ちになる必要はないのだなと。自分が幸せに感じるように生きるのがいいんだなと。なんだか救われたような気がします。
とはいえかなり描き方が直接というか、鋭利だったからこそ、思い入れはレディ・バードやストーリーオブマイライフの方が上かもしれん。