ひでG

バービーのひでGのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
4.0
かなり前から予告編を見てたけど、とても見る気にはなれなかった。
「おちゃらけ映画に、マーゴット・ロビーやライアン・ゴズリングが出てるだ、、」と、小馬鹿にしてた。
(ひょっとしたら、世間的にもこのイメージを持っている人たちもまだ少なくないかも)

それが、公開最初の週末に観に行った!
決め手は、グレタ・ガーウィグ監督! 

3年前の大大大好きな「ストリーオブマイライフ」(その年のマイベスト!)の監督作品だと知り、
また、先週、宇多丸さんの「アフターシックスジャンクション」で、僕の(これまた)大好きな日比アナのグレタ・ガーウィグ監督へのインタビューを聴き、一気に関心が高まってきた!

序盤、「ハイ!バーピー!」の爽やかな挨拶!
全てが快適!全てがピンク!
そして、大統領も含めて、社会を動かしているのは、全て女性!

男性は、バービーをただ愛するためだけに存在する。
ケンの職業は、ビーチって笑っちゃう。

マーゴット・ロビーのバービーは、定番。
つまり、多種多様なバービーランドの中で元祖でありながら、無個性とも言える存在。

そんな幸せならワンダーランド(ここには壁がないね!)のバービーに突如変化が生じる。
完璧だったバービーのボディが崩れ始めたのだ。

それを直すために人間界に旅立ったバービーと付いて来たケン。

2人が人間界で見たものは?!

見た目には、お子ちゃま映画だが、人間界のシーンになり、軽い語り口の中に様々な問題提起が一気に盛り込まれていく。

バービーにとっても、ケンにとっても、
自身の生き方を根幹から揺るがす。

それをコミカルに、鮮やかな色合いで
見せてくれる!

外見とは違い、極めて真面目な映画だ!

思い起こすと、グレタ・ガーウィグ監督は
「ストリーオブマイライフ」でも、
次女ジョーの自ら切り拓いていく生き方を中心に描しながら、家庭に入り、それを守っていく長女のメグの生き方も尊重する映画に仕上げている。

だから、この作品でも、
女性と男性の権力争いのような安っぽい対立構図としては見せていない。

そこが素晴らしい!
どっちが主でもダメなんだ。
主と従ではダメなんだ。と、語っているのだと思う。

ラストは、「そうか!」と、手を叩いてしまった!
(ここはネタバレで追記します)

定番なんてないんだ。
人間には、人生には、定番はないんだ。
定番を捨てたバービーのこと、この映画のこと、やっぱり好きだな。

主演の2人が抜群にいいね👍

中盤、ケンが「俺はなんで1番になれないんだよ〜😹」て、泣き叫ぶシーンは、
ライアン・ゴズリング自身の気持ちのようで(勝手な妄想、、)おかしかった。

そして、マーゴット・ロビー!
この女優さんこそ、バービー!
こんなにバービーが似合うハリウッド女優はいない。

さすが、本作のプロデューサーを兼ねてるだけある!

終盤、やや登場人物がごちゃごちゃしたように感じたけど、総じて楽しかったし、
メッセージは自分なりに受け止めたと思っている。
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