向日葵

バービーの向日葵のレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
4.0
「私が私であるそれだけで完結している尊さ」

現代はまだまだ典型的な様々なスタイルたち、肩書きたち。でもそんな世界はある程度肩に力が入ってないと成立しない。流れに身を任せた先にある"変化"こそ人生なのに…!!どうして自然に変わっていくことを拒むの?耐えるの?もっとあなたを生きようよ。

誰でも名前を聞けば想像出来るスタイルを持つBarbieたち。そんな方にハマっていたBarbie自身が自分のバービーハウスを抜けた時、自分を客観的に見て、そして客観的に見られてきた印象を受けて考え直す。Barbieという典型が簡単に想像できる存在だからこそ、新たに受け取れるメッセージがある。

フフっと笑っちゃう世界に浸ってたはずなのに、最後はタオルを握って涙を拭いていました。当たり前の価値観や"好きに生きていいんだよ~~🤍"という建前の後ろにはたくさんの植え付けられてきた見えない共通の価値観が存在している。「年齢を重ねることシワやセルライトは悪いもの、主張は大事だけど傲慢になっちゃダメ、欲張りになってはいけないけれどそれなりに頑張らないといけない・・・」とかね。こういうところから変えていかないといけないんだ。

一人一人の認識の問題が変わらなければ何も変わっていないんだよ。

何者でもない私が、ただ私として生きていることがどれだけ素晴らしいことなのかピンクの世界で明るく可愛い私たちが気付くことから始まる。みんな主人公で、名前なんて肩書きなんて本当はどうでも良くて、無くても良くて、ただ自分が自分として生きることを楽しむことはどういう事なのか考える。

これから自分を心から愛して建前から開放させてくれる1作品。マーゴット・ロビーもライアン・ゴズリングもみんな最高!!!!!!💞🎠🍑🦩🐷💗💖


✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼

ただ強いメッセージとは裏腹に少し極端な男女区別が目立つ例えも多かった。話し合いという大事な部分が省かれ"感覚"で得ることを重視されるストーリー。あとはメンタルヘルスについての軽視が気になった。これは訳の問題かもしれないが。
向日葵

向日葵