バービーの湯っ子のネタバレレビュー・内容・結末

夢の国バービーランドでは、カワイイが正義！女の子最強！…ってことに溜飲を下げるほど、私たち女はもはや弱者ではない。女性もいつまでも被害者意識に甘んじてちゃいけないと思う。
この映画の中でも、バービーたちはマイノリティであるケンたちのムーブメントを許さない。既得権益を持つものがそれを必死になって守るのは、属性に関係ないことを描いている。しかし、それと同時に、他者への想像力を持つこと、既存の「らしさ」にとらわれず、自分自身であろうとすることの大切さをストレートに訴える。
バービーがどこへ向かうのかを示さなかったのには、作り手の強い意志が感じられた。社会的に成功するとか、素敵な恋をするとか、ありがちなゴールなんか定めなくていい、先のことはわからない。それでいいんだっていうメッセージなんだと思う。

ラストにバービーが行く場所が、なんだか唐突な気がしたんだけど、これは冒頭の赤ちゃん人形破壊シーンに対するフォローかな？なんて思ったのは私だけかしら。