サマータイムブルース

バービーのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
4.2
「私のアソコはツルペタよ!!」

全身ピンクの外国人の一行にビビりつつも、観てきました「バービー」
日本では、原爆のキノコ雲とバービーのコラ画像が出回って炎上し、何かと批判を浴びてますが、映画はすごく面白かったです

まるでバービーの玩具箱の中に入ったようなカラフルでPOPな世界観、楽しい歌と踊り、ダンスパーティーにビーチにサーフィン、序盤から圧倒されました

バービー役のマーゴット・ロビーさん、まるでこの役をやるために生まれてきたんじゃないかと疑うくらいハマり役でした
すごくチャーミング!!
バービーランドでは男性は付属品でしかなく、金髪でチャラ男のライアン・ゴズリングさんもKEN役にピッタリでした

ちなみにマーゴット・ロビーさん演じるバービーは定番バービーで、他にもジャーナリストのバービー、外交官のバービー、最高裁判事のバービー、大統領のバービー、人魚のバービー、などなどたくさん出てきます

KENも、いろんな人種、肌の色のKENが複数登場します
特に、「シャン・チー/テン・リングスの伝説」に出ていたシム・リウさんとはバービーを奪い合うライバル関係です
最近は人種、性別、ジェンダーに配慮するようになってきて、色々と面倒くさい

バービー人形ができる前の女の子が遊ぶ人形は、赤ちゃん人形ばかりでした
女の子は、そこで、母親の役を演じ、赤ちゃん人形の世話をします
女性=母親だったのです
そこで、バービーを開発したマテル社が、女の子だって、何者にもなれる、をコンセプトに、いろんな職業の成人女性のバービー人形が誕生しました

人間社会に旅立ったバービーとKENは、そこで男性中心の社会に愕然とします
バービーを作ったマテル社も、役員は男性のみ、女性は1人もいないという有様です
コレは自虐ネタなのか!?
バービーの世界に戻ったKENは男性社会に憧れて、バービーランドをケンダムという男性中心の社会に変えてしまいます
そして、バービーランドを取り戻すためのバービーたちの戦いが始まります

裏テーマとして、男性中心社会の強烈な批判が込められているように感じました
特に日本は先進国の中で女性の地位が最悪と聞くので、身につまされる思いです
その辺は「プロミシング・ヤング・ウーマン」のテーマと共通しているのかな、と感じました

続編できたらまた観に行きたいです