えぴこ

バービーのえぴこのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
3.7
明るく楽しくピンクで女子パワー満載のハッピーなバービーランド最高!私たちキラキラ輝いてるよ!という始まりがとても楽しい。歌のあるシーンがたくさんあり、どれもミュージックビデオのような仕上がり。ケンたちのところ笑ったー!ライアン・ゴズリングの上手い弾き語りも観られます。

キュートな衣装はもちろん美術や小物たちも本当に良い。ヘアブラシや歯ブラシがでかい、水面もヒールで歩いちゃう。救急車が大胆に展開して診察室に変形するの、めっちゃ「それそれ!」って感じで好き。

テンポの良いコメディだけど、ただ楽しいだけじゃなく。いろいろなメッセージ性の高い映画でした。「女の子だって、医者でも科学者でも大統領でも何にでもなれる」とバリエーション豊かに作られた自由な女の子であるバービーたち。でも人間の世界に行くとそれがまったく現実じゃない。そこはまだまだ男社会で(目を輝かせるケンがおもしろかわいそう。そう、これはケンの映画でもある)、バービーのスタイルやファッションへのセクハラも満載、イマドキ女子には「そういう女は男にも女にも嫌われる」と言われる始末。そりゃ泣いちゃうよ。

いろんなトラブルや追いかけっこや攻防や作戦がカラフルポップに描かれて、最後は「そう来るか」という感じで希望を持って終わる。エンディングムービーも、バービー人形の歴史の一部が見られて面白かったです。

人間世界(マテル社)の人間のほうが制服やスーツで量産型の人形のような見た目、また自我のなさそうな機械的な動きをしていて、皮肉が効いてるなぁ!と思いました。この映画にがっつり協力してるマテル社、自虐がすごい(笑)
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