うりた

バービーのうりたのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ラスト20分のために観る映画。
ケンとバービーが和解するところまで(映画のほとんど)は、強いメッセージ性の連続に疲れる&ストーリーもあんまり面白くなくて「あー失敗したかな…」と思ったけど、ラストで急にグレタ・ガーウィグみ出してくるじゃん!好き!!ってなりました。

バービーもケンも「こうあるべき」の姿に苦しんでて、そこから解放されて自由に生きるっていうのは良かったなぁ。
ピンク一色の世界観も最後まで観るとめちゃくちゃ皮肉。
※アメリカではピンクの服をまとって観に行くのが流行ってるらしいけど、この映画見てよくそれやろうと思うな…(ピンクが本当に好きなら別にいいけど)。
捉え方によっては伝統ある長いバービーの歴史を全否定してることにもなるけど、そこも含めて1回事実を受け止めて次の時代に走り出そうぜっていうのは今のアメリカ、そして世界に必要なことなんだろう。
バービーとケンが恋に落ちないという結末にしたのも素晴らしい!

バービーランドで一番フラットな存在に近かったのってアランだと思うんだけど、もうちょいアランにもスポットを当ててほしかったかな。
あと、ナレーションで「美人のマーゴット・ロビーが言っても説得力なし」的なのあったけど、それは映画のメッセージと矛盾してないか!?と思った。
顔面の造形の良さを引き合いに出したらそれってルッキズムに縛られててることになるし、どんな見た目の人にも発言権はあるのでは…ありのままの姿を肯定するのがこの映画の主題ではないのか…?
ジョークだとはわかってるけど、一貫性のなさに心が冷めた。

アメリカの映画公式アカウントの一件とか、バービーランドの黄色人種の少なさとか、世界にはまだ宿題が残ってるけど、とりあえず通過点としてこの映画が作られたのは良かったのではないでしょうか。
まぁアメリカほどは日本ではヒットしないかな。そもそもバービーへの思い入れが違う。
うちにもバービーあったけどリカちゃんのほうが好きだったな。

ライアン・ゴズリング、シム・リウ出てて嬉しかった!
特にライアン・ゴズリングの弾けっぷりは笑うwww 歌うまいし!
二人が武富士のCM(古)みたいに踊りだすところもシュールでした。
音楽もよい!
うりた

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