バービーのけいとのネタバレレビュー・内容・結末

結構純粋に面白かった
良い意味で作り物感丸出しのバービーランドは面白かったし、バービーランドを極端に単純化することで現実の矛盾を浮かび上がらせるのは面白いと思った。
ケンの描かれ方も面白かった。正直序盤のケンの馬鹿っぽさにはイライラしたけど、昔の映画のステレオタイプな女性像の投影だと思うとハッとした。今まで他作品に対する「女性キャラが馬鹿に描かれ過ぎている」という批判にピンときていなかったけれど、それがわかった気がして不思議な体験だった。立場は逆転しているけれど、バービーランドを乗っ取ったケンの「尊重されてこなかった側の気持ちがわかったか」みたいなセリフにもハッとした。
後半は馬鹿馬鹿しさが突き抜けててシンプルに面白かった。エンタメの要素を大切にしつつ、様々なことを描いていて、よくできた映画だと思う。
ビリーアイリッシュの曲に流された感はあるけど、性別に関係なく自分らしい人生を歩んでいくというラストも良かったと思う。なんとなく優しさを感じて好きだった。
いろいろ批判があるのもわかるし正直観る前は身構えてたけど、自分は割と好きな映画だった。