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バービーのKTZMのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
2.9
映画とはあまり関係ないけど
繊細だからこそ、自分が傷付かない、自分の面倒臭さを掘り返さない、フィールドを選び続けた 選べるところまで考え続け、探索し続け、そこに位置できるよう努力した
なんて大層に切り出しつつも
これはいつだって、どこだって、私は無意識にできたことだ
無意識にできる聡明さを身につけてくれたのは、親の教育だ 親が私に求めたこと(求めなかったこと)がすべてだ
そう考えている

この映画が必要な人は居る
なんならそれがマジョリティなのだと思う

高校1年の私は同級生男子に「〇〇(私)は男とか女とかじゃなくて、〇〇」と呆れと馬鹿にしいが混じった調子で言われたことが嬉しかった
25歳の私は10つ年上の女性に「あなたの魂の形は、強いていうならムーミンに出てくるニョロニョロ。ああいうもの」と言われて嬉しかった

私は、私が私として扱われるようにいつも振る舞うことができた
ジャッジされる前に扱われたい私を表現することができた
これはどの時代においてもきっと、身勝手さを伴う
ある意味、逃げてきた
上手く逃げることができた

だから、逃げ方が分からずジャッジしたり/されたりした姿に真摯に向き合い続け、苦しんだり/苦しませたりする"側"の人間のことを
遅れてるとか、もっと自由にしたらいいのにとか、軽く切り捨ててはいけない
私の身勝手さのすぐ横で、身勝手さの尻拭いをしている人達だ

そういう人にとっての救いや、気付きや、戒めになるような
映画なんかな?


同じく上手く逃げて生きてきたであろう異性と
「あんま刺さんなかったね…」などとぼやいて映画館を出た

が、全く関係ないことで喧嘩して
別の道を帰った
お互い何かが刺さってたのかも🤔
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