アーモンドフィッシュ

バービーのアーモンドフィッシュのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
4.4
Twitterの公式アカウントの悪ふざけで、公開前から評判が落ちてしまったこの映画。私もその悪ふざけには引っかかり、敬遠していました。全世界で成功を収めている一方で、日本ではほとんどヒットせず、10月29日現在、今や京都の出町座でしか上映していない状況です。

オープニングは「2001年宇宙の旅」のオマージュでスタート。この部分も批判されたようですが、個人的には面白いと思いました。

フェミニズム映画として男女対立をあおっていると非難されたりもしましたが、観てみたら全然そんなことないんですよ。確かに、男社会への皮肉は散りばめられてるけど、根本はやっぱりコメディ。男女のあるあるネタで笑えるし、逆に深いところもあるんです。例えば、男女が逆転したバービーランドと人間界を比較して、「性別で排除するって、どう考えてもバカバカしいよね」とかいう監督のメッセージも読み取れます。私はむしろ行き過ぎたフェミニズムをも茶化してるようにも見えましたね

出演しているマーゴット・ロビーも良い。今までセクシーな役が多かったけど、この作品で新しい一面を見せてくれてます。特に「ハーレイ・クイン」での役柄と比べると、また違った印象を受けましたよ。ハーレ・クインはジョーカーという男性なしには自立できない女性キャラとして描かれていますからね。

Twitterで過激なフェミニズムを推してる人が褒めちぎってるからって、説教臭くて男性お断りの女子映画だと思って敬遠する人も多いでしょう。特に男性の方…そうですよね。

でも、まあ、リラックスして観てみてくださいよ。基本、これはコメディですから。キラキラして可愛い映画です。もっと日本でヒットして欲しかったですね。