かわいい♡
それに深い！
いつもと変わらない毎日を送っていたバービーは、「死」を考え始めてから足が現実の人間のようなベタ足になり、ももにはセルライトができてしまった。
本来「何も考えない通常版バービーだった自分」がなぜこんなことに…？
この"ヘンテコ化"を止めるために人間界に行くと、
そこでは男社会が蔓延して、きわどい格好をするバービーは男達にセクハラを受けるわ、マテル社本社の会議室ではおっさんだらけの役員会で会議が行われていた！！
「女性で成り立っているバービー製造会社でさえ、要職に女性がゼロ！？！？」
あげくの果てにCEOは「早く箱に入れこのアマ！」呼ばわり。
そんな男性優位社会を見たケンがバービーランドに戻りそのことを触れ回ると、バービーが帰還したときにはバービーランドは人間界そっくりの男性社会"ケンダムランド"になってしまっていた。
バービーは男達に洗脳され軍門に下った他のバービー達を呼び覚まして、ケンダムランド成立の投票日にお互いを嫉妬させてバトルを引き起こさせることに成功。
そうしてバービーランドは以前の姿を取り戻す。
…その上で、"女性は女性であって決して男性の付属品ではない"のと同じように、"ケンはケンであってバービーの付属品ではない"という「個々の尊厳を認め合う社会」の意義に全員が気がつく。
この論理を「女優位社会であるバービーランドで言わせる」という脚本がとても上手いと思いました。
最後、バービーは自分が「人間になりたかった」ことに気がつく。そのせいで死のことを考えたり"ヘンテコ化"が引き起こされていた。
バービーは自分の自由意志を尊重して人間界へ。
「婦人科を受診エンド」は衝撃的だったが、皮肉っぽくて好きだった。
