世界観は面白かったし、
エンタメとしては最高。
現実世界とバービー側で
世界観がネガになっている仕組みと、その破綻からの問題提起的なものは面白かった。
ただ結局その問題に触れた時点で、
そこから映画は逃れられないわけで、
エンタメの中でどうお説教臭くならないかみたいなのをめちゃくちゃ制作サイドは考えたんだろうな、っていうのは、わかる。
(わかっちゃいけないんだろうけど)
わかるけど、
今や受け手も、みんなある種の正しさや理想っていうのは、理解している人が多いと思う。
その上で、実現まで至っていないというのが大きな問題で、
その本当の問題というのは、それぞれ個々の生活や人生に入り込んでいるのでは、と感じるし、
そういう意味では、
そこまで映画は踏み込めなかったのではないだろうか。
これ変じゃない？
っていう、現実世界とバービー世界の行き来での気付きの範疇を出ないというか。
この映画を観て、新たに気付きを得る人は、もう今は少ないのではないだろうか。
これが10年前なら、価値観のアップデートになったかもしれないが。
あなたはあなたで良いってテーマは普遍的だが、
それを描くのは難しい。
