フェミニズム要素のあるバービー映画というより、フェミニズム入門編の教科書にたまたまバービーが出てくる感じ
女の子が大人になるにつれて自然と受け入れてしまう家父長制をはっきりと異常だと伝えてくる映画。バービーの世界の女性社会が異常だと思うなら現実世界も同じでは？みたいな
日本では通じにくいだろうけど、海外でバービー人形は女性に大きな影響を与えてきた、完璧な女性像を作り上げてその上善かれと思って“女性はなんでも出来る！”象徴になろうとしていろんな職業を持つバービーを作った
けど現実では逆効果で、無自覚に子供にその理想の仕事できる女性像や女性らしくあれ！という性差別を押し付けることになった
だからこの映画は逆に、自分が自分であるだけで、女性でも、美しくなくても立派な仕事がなくてもいいっていうメッセージになっている
洗脳を解くシーンが印象的だった、現実世界でも誰かのスピーチによって心動かされることはあるけど、バービー達みたいに元々あった自分たちの世界をとり戻すだけじゃなくて今まで一度も実現されてこなかった(しされることもないであろう)男女平等な社会を作り上げないといけないから私たちがしなきゃいけないことは一億倍難しい
今女性が生きてる社会を客観的に見せるっていう意味ではよく出来てる映画だと思うけどそれ以上のメッセージ性は無いと思う
全くフェミニズムについて考えたことがない、家父長制を疑ったことがない人にはなにも響かない
ただ本当に、フェミニズムについての第一歩目の映画だからフェミニズムについて話始めるきっかけにはなっていい
あとこんな直球なフェミニズム映画が北米の若者の間で評価されてるのは良い変化が起こってる象徴かなとも思う
フェミニストという言葉自体が悪口になっている東アジアの国では意味が通じない映画だろうけど！ほぼアジア人出てこないし
映像と服とマーゴットロビーがめちゃくちゃ素敵だから高評価
