Nちゃん

バービーのNちゃんのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
3.7
ピンクに彩られた夢のような世界「バービーランド」。
そこに暮らす住民は、皆が「バービー」であり、皆が「ケン」と呼ばれている。
そんなバービーランドで、オシャレ好きなバービーは、ピュアなボーイフレンドのケンとともに、完璧でハッピーな毎日を過ごしていた。
ところがある日、彼女の身体に異変が起こる。
困った彼女は世界の秘密を知る変わり者のバービーに導かれ、ケンとともに人間の世界へと旅に出る。
しかしロサンゼルスにたどり着いたバービーとケンは人間たちから好奇の目を向けられ、思わぬトラブルに見舞われてしまう。


バービーの実写化と最初に聞いたときは、
「なんでもかんでも実写化すればいいと思ってるこのやろう」と思っていたが、いざ見てみると現代社会へのメッセージ性が詰まっていて、しっかり伝えたいことがストーリーに反映されていた。

ピンクに囲まれてポップで可愛い世界観とは裏腹に皮肉たっぷりのメッセージ性とのギャップ!
人間社会では男性が仕事も権力も牛耳っていて、女性はその男性のおまけのような扱い。
現代でも、控えで飾らない家庭的な女性のほうが男性ウケが良い。女性は社会には向かない、家で子供の世話をしていなさい、って男性は内心思っているに違いないけどそれを口にするとハラスメント問題やコンプラ違反になって罰を受けなきゃいけなくなる男性は何も言えないのが本音。笑
そういう現代における社会の中での女性のイメージとか女性としての生きづらさをバービーカラーのピンクを基調にポップな色彩とのバランスで、強すぎず威圧感を与えずに伝えているのがすごい。

バービーを作ったCEOは男性だったから無意識的に男性目線として作られるバービーの世界観だったけど、この映画は女性監督なので女性目線として女性の社会でのイメージが描かれていてその対比も効果的だった。

思いの外、当たり作品でした。
ただの実写化ではないよ。

ゴズのケン役もマーゴットロビーのバービー役も意外と良かった。
ゴズはなんでこの役引き受けたのかな?笑
Nちゃん

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