バービーのあるすぱのネタバレレビュー・内容・結末

　うーん？なんだかエンタメ作品を見るときにこれでもかっていうぐらい「ジェンダーっていうのはぁ！」と主張されすぎてあんまり。もう少し作品として昇華してあるのかと思いきや、ドストレートに言いたいことをまき散らしているので、期待していたものとは違ったかな。

　この手の作品って「みんな自由に生きよう！」みたいな風潮を出すわりに、メッセージを出す側のイメージする「正しい生き方」が決まっていて。それはただベクトルが変わっただけなのでは？？？と感じてしまう。
　ケン達の扱いも現在の男女逆転を表しているのはわかるんだけど、結局最後の最後まで「かよわな女性」の立場から抜け出せていない。男女を逆にしたほうがイメージはわかりやすいんだろうけど。

男「社会を取り戻した！自由に生きる！」
女「うう…私達はどうやって生きたらいいの……」
男「君達は君達なんだ！自由に生きたらいいじゃないか！！」
女「ありがとう！」

　ってのはまさにバービー社会で嫌悪されている男優位社会の典型例みたいな演出だと思う。これを（そこまで考えさせるのがこの映画の目的なんだよ）とか言う人もいるだろうけど、このチグハグな演出をラストに持ってくる意味も分からないので謎。

　序盤のバービー社会の演出はよかった。