バンバンビガロ

ヒッチコック/トリュフォーのバンバンビガロのレビュー・感想・評価

3.0
『映画術 ヒッチコック/トリュフォー』を題材にしたドキュメンタリー映画。
原著が若きトリュフォーが過小評価されていたヒッチコックの映画史における位置づけを覆そうとする野心に満ちたプロジェクトであり、それが故の気負いや追従もみられるのだが、この映画のインタビュイーの顔ぶれを見るだけでもその試みがその後どう成就したのかが理解できる。
原著ではヒッチコックのキャリアを一作ずつ丁寧に解説していたのだがこの映画では特に『めまい』と『サイコ』に大きな時間が割かれており、この2本が一般的な代表作ということになるのだろう。
ヒッチコック自身が映画作りにおいて観客がどう反応するかが一番大事なことだと語っているのだが、そうした一見すると大衆的・商業的な作品の中にいかに重大な価値が潜んでいるかを詳らかにしていくのが面白いところで、映画を見るうえでも参考になることが多いと思う。
バンバンビガロ

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