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Hasee Toh Phasee(原題)のeriのレビュー・感想・評価

Hasee Toh Phasee(原題)(2014年製作の映画)
4.0
こんなお話:
警察官僚一家の息子であるニキル(シッダールト・マルホートラ)は女優のカリシュマー(アダ・シャルマー)と婚約するが、彼自身は売れないイベント屋で、金に困っていた。裕福なカリシュマーの父に借金をして指輪を調達したと知った彼女は、7日後の結婚式までに大きな契約を取って経済力があることを証明するようニキルに迫る。
一方、ニキルは同時期にカリシュマーの妹であるミーター(パリニーティ・チョープラー)と出会う。度々抗鬱剤を大量に飲もうとしたり、表情と目線がおかしかったり、常に喉の渇きを訴えたりと行動が怪しい。カリシュマーは彼女に自身の携帯を与え、ニキルに彼女の世話を頼んだ。
結婚式の準備をしながらもミーターと行動を共にするうちに、ニキルは彼女の頭脳が並外れていることに気づく。彼女は父親から金を盗んで中国に留学し、研究のために自らのラボも持っていた。今回は父親に金の無心に帰国したのだが、前回のことがあり、カリシュマー含め家族は父親に彼女を会わせようとしなかったのである。
ニキルはそんな彼女を最初は煙たがっていたものの、だんだん惹かれていって彼女に手を貸すようになる。

良かったところ:
ミーターことパリニーティの演技が全て持っていきました!
ジャンキーで異常行動をとる様、正気を取り戻して研究者としての顔を見せる様、ニキルに恋をしてときめきを見せる様、泣きながら飲み下した大量の錠剤を吐き戻す様… どれを取っても素晴らしかったです。
シッダールトもプレッシャーに押し潰されそうになって常にイラついていたり怯えたりする演技がハマっていたが、とにかくパリニーティが強烈でしたね。ほんとシドって情けない役をやるとハマるというか…。
ラストで、カリシュマーがニキルとミーターの関係に勘付く演出も納得のいくものでした。
全体的に「インド映画」感は薄めでしたが、誰とでも楽しく観られる作品に仕上がっていたと感じます。

もう少し!なところ:
ミーターの異常性の印象づけと見られる前半が冗長で、少し飽きてしまいました。
後半の畳み掛けるような展開はとてもよかったし引き込まれたので、ペース配分にやや難あり。
それにしたって中盤からの展開は本当に素晴らしかったです。ミーターが動物めいた人間から、女の子に変貌するところも鮮やかでした。
カリシュマーはキーパーソンかつヒロインなのに完全に脇役でした。ミーターが強烈だから仕方ないかな?これからが楽しみですね。
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