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ぼくらのさいごのQTakaのレビュー・感想・評価

ぼくらのさいご(2015年製作の映画)
3.7
幼なじみ、中学生、進路。
人生が動き始める。
変化への不安。
思春期の揺れる心。
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田舎の子どもたち。
中学生は、”進路”を問われる。
それは、変化への一歩。
と言う時期の子どもたちの姿。
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幼なじみとの時間が永遠だと想っていた。
これも田舎ならではの現実。
いつも一緒で、いつまでも一緒だと思っていた。
そんな女の子に迫る変化の時?
そして、その不安。
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とにかく、堀春菜がカワイイ。
こんな中学生っていたんだと思う。
そんな姿を撮るために作った映画かな。
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天井から見下ろすカットが、真正面過ぎてイイ。
このストレートなカメラワークに応える堀春菜が凄くイイ。
幼なじみの男の子にキスされた後の表情は、最高にカワイイ。
これは、やっぱり堀さんを撮るための映画だったんだね。
ラストシーンのあぜ道を手を繋いで歩く二人の後ろ姿がイイ。
このシーンに、二人の会話が自然にかぶせてあるのがイイ。
幼なじみの二人の夏の胸キュン物語。
堀春菜がただただ可愛い。
石橋夕帆監督にしてみると、最高の題材を手に入れたって気持ちなのかな?
石橋監督は、これからもこうして女優さんをキラキラさせて行くのかな。
堀春菜さんがこれからどんな役を演じて行くのかも楽しみだ。
もう一人、主演の笠松将さんは、『曇天街』の主演でしたね。
なるほど、こうしてみると、おなじみの方々だ。
この映画が、5年前だから、それぞれ順調にキャリアを重ねてきているという事だ。
これからも、彼らをスクリーンで見る事になるだろう。
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この映画を配信サービスの『青山シアター』で鑑賞した。
残念な事に、このサービスは2020年6月28日で終了してしまう。
こういう、レアで、貴重な映画を見る機会が一つ減ってしまう事はとても困る。
昨今のコロナ騒動の中で、映画の配信サービスが乱立しているが、問題は数では無い。キュレーションだと思う。
若手監督の初期の作品を豊富に見られる事や、当然その映像に新人俳優達が見られる事も実に楽しい。
そういう機会をこれからも楽しみたいのだが。
そういう需要が多分有ると想うので、どこか再び同様のサービスが行われる事に期待したい。
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本作の主役堀春菜さんのShortFilmがYoutubeに有った。
「time」中川駿監督
ショートフィルムだけど、とても印象に残る演技だった。
表情と、視線が表すものが、全てだった。
堀さんの演技は、今年の冬に札幌プラザ2・5『クチコミ劇場』で上映された「ガンバレとかうるせぇ」で見て好きになった。
感情の表し方が、すごくイイ。
この魅力は彼女の武器になるのだろう。
本作も含めて、これからも見てみたくなる女優さんだ。
次に見る作品も見つけてある。
「空(カラ)の味」塚田万理奈監督
楽しみだ。
そして、先に上げたショートフィルムの中川駿監督の作品をこの流れで見た。
「尊く厳かな死」中川駿監督
こうして、監督つながり、俳優つながりで次々と見るもの、見たいものが増えて行く。
その無限連鎖に応えてくれる配信サービスが必要だ。
新しく出てくるサービスには、本気のキュレーションを期待する。
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