CHEBUNBUN

東京フィアンセのCHEBUNBUNのネタバレレビュー・内容・結末

東京フィアンセ(2014年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

【不思議の国のニッポン映画としては...】
不思議の国のニッポン映画は定期的に作られている。ここまでステレオタイプまでに文化を好奇的目線で観られている国は滅多にない。もとい、他国文化を描いた作品に生じるギャップに気づけないだけかもしれませんが。

ただ、日本食レストランを営む男がイスラエル初の相撲チームを作る『A Matter of Size』やヴェルナー・ヘルツォークが日本のレンタル家族を描いた『Family Romance, LLC』も公開の音沙汰が全くありません。一時期話題になった『クミコ、ザ・トレジャーハンター』もビデオスルーになってしまいました。やっぱり、日本文化に煩い人から反発があるのだろうか?

御託はさておき、2014に話題になった『東京フィアンセ』観ました。関西で生まれ、生粋の日本人でありながらもベルギー人のアイデンティティを持つ女性は、日本人男性に惹かれて情事に励む。そして、カラオケ、プリクラ、など日本文化を横断し、やがては三島由紀夫の小説に辿り着く。あれだけふんわりしたタッチなのに、中盤から三島由紀夫にのめりこみ、ヤクザとか言い始め、指詰めをしっかり魅せていく斜め上をいく演出に度肝を抜かれます。

そして物語の着地点として東日本大震災へ繋がっていく。

確かに、本作はアイデンティティの揺らぎが描かれているのだが、とにかく気になったものを並べているだけの感じがして微妙な作品でした。
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