Norisuke

オーマイゴッド 〜神への訴状〜のNorisukeのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ムンバイで神像や経典を扱う店を開いているカーンジーは家族との生活を第一にしており、寺院への参拝や寄進をしたり宗教行事に参加する家族を良く思っていない無神論者。ある日、地震によってカーンジーの店だけが潰れてしまう。保険に入っているから大丈夫と安心していたカーンジーだったが、保険会社から天災は対象外で支払うことは出来ないと言われる。莫大な借金を抱えてしまった彼は、なんと神様を相手に裁判所へ訴えを起こすことに決めて…な話。
歌って踊るインド映画って、初めて観たかもしれない。本筋とは全く関係ないのに予算もカメラも人員も突っ込みまくった大人数のダンスシーンが圧巻だけど、インド映画ってこれがデフォルトなのだろうか。
もっと神様が沢山出てきててんやわんやの大騒ぎになるのかと思いきや、宗教家と保険会社を相手取っての裁判モノになるとは思わなかった。なので、神様の知識はそんなに必要ないのはわかりやすくていいのかもしれない。
仏教だけではなく、イスラム教やキリスト教にまでケンカをふっかけていくのが面白いし、金と権力にズブズブな宗教家達のアヤシサも面白かった。
「神は万物に宿るので寺院になんて行かなくてもいい」というテーマと、宗教家がのたまう「信仰は依存性がある」という言葉にゾクッとさせられる。面白い映画を観させてもらった。
Norisuke

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