もやし

ハッピーエンドの選び方のもやしのレビュー・感想・評価

ハッピーエンドの選び方(2014年製作の映画)
4.4
うん。
機械弄りが得意なじいさんが主人公。友人が末期ガンで、辛すぎるので殺してくれと本人にも奥さんにも頼まれ、安楽死装置を作る。
こう言っちゃうとリアリティラインが意味わかんないかもしれないけど、装置自体はとてもシンプルで現実的で、ファンタスティックな要素はほぼなし。でも完璧に現実的かというと微妙で、それも含めて不思議な空気感の作品。
主人公の奥さんは認知症の初期段階。

端的に言うと、とてつもなく重い話。
でもユーモアの要素もかなりある。本当に独特のユーモアで、とても微妙でかつ爆発力のある面白さ。爆笑する人もいるだろうし、ニヤニヤする人もいるだろうし、真顔の人もいると思う笑
でもだからといってそれで気分が明るくなるわけもなく、ストレートにハードで暗い映画。
究極的なテーマ、突き詰めたテーマを描いてる。

人生って結局のところ何なんだろう、何のために人生ってあるんだろう、っていうのは自分もたまに、というか最近はよく考える。
そういうことについてこうやって映画で描いてくれるわけだけど、結局どれを見ても答えなんてあるわけないんだよね。結局、うーん…ってなって終わる。
そもそも、自分の年齢でこの映画の意味合いを理解すること自体到底不可能な話ではあるんだけども。
あらすじのところに感動のストーリーとか書いてあるけど、個人的には、はあ?って感じ。どこが感動するのか全然わからない。愛に感動したとか言われたらちょっと同意はできない。
でもたぶん、感動ってのはそういう次元で言ってるわけじゃないんだろうな。自分にはまだわからないけど。

出てくる人が皆本当に良い人達だったからギリギリ見れたかな。もしこれで悪人まで出てきたらもうどうしたらいいかわからない。

でもとても静かな雰囲気で作りもストレートで、かなり見やすい映画です。
じいちゃんばあちゃんばっかでちょっと地味というか妙な感じはあるけども。
切なくなるシーンは多かったな。
もやし

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