Mia

ハッピーエンドの選び方のMiaのレビュー・感想・評価

ハッピーエンドの選び方(2014年製作の映画)
3.5
ポスターは明るい風だけどあんまり明るい終わり方ではない。

尊厳死って言葉は、死に方を選ぶだけじゃなくて、死ぬまでの時間をどう使うかを選ぶことから始まってるんじゃないかな。

自分が死に向かってる時に、周りが心配したり頑張って生きさせようとするけど、それによって安心してるのは本人じゃなく医者含む周りの人たちなんじゃないか、とも思った。

他者の安楽死を手伝いつつも、妻の認知症の進行は受け入れられないヨヘスケルの葛藤が、観ていてもどかしい。

ヨヘスケルの安楽死装置に対して志願者が続出したのは、今の医療や延命治療への抵抗の表れに見えた。生きていて当然苦しいことはあっても、それと「医療でギリギリ生かされていて自然死が遠のく」苦しさは異なる。
いつから私たちは日常の中で死ぬことができなくなったのか?どうして自分らしく死ぬことがこんなにも難しくなってしまったのか?なぜそれが許され難い事になってしまったのか?

考えることが沢山出てくる映画でした!
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