のんchan

ハッピーエンドの選び方ののんchanのレビュー・感想・評価

ハッピーエンドの選び方(2014年製作の映画)
4.2
ちょっと珍しいイスラエルの映画🇮🇱
邦題と宣伝写真がコメディのようだけど、これは『安楽死』をテーマにしたちょっと考えさせられる、だけど暗くならない構成で、たまにブラックジョークも入ってクスッとなる、とても素敵な作品です✨

エルサレムの老人ホームが舞台。
夫婦で暮らしている発明好きの夫ヨヘスケルは、お茶目で皆んなの悩み事を解決するべくのアイディアマン。そんな折、親友に頼まれ【セルフ安楽死マシーン】を作ってしまう。悩みながらも仲間数人で協力し、親友を無事?に天国へ見送る。その噂がどこからともなく流れ人気殺到する始末に。

そんな中、愛する妻レバーナに認知症の症状があらわれ始める。バッグを冷蔵庫へ入れたり、クッキー焼くのにも砂糖と塩を間違えて卵をいくつ割ったか解らなくなる。料理の手順も忘れてしまうし、孫を連れて公園のゴミ箱から物を漁って食べたり...
レバーナは日に日に自分らしさが無くなる事に悩み、とうとう夫の作ったあのマシーンで先立つ事を希望する。


苦痛がなく、本人100%の希望であればそれは楽なのではないか?
日本の安楽死は認められる日が来るのか?
など観終わった後に考えてしまう。

というのも、我が母は高齢になり『認知症』と診断されたわけではないけれど、日に日に記憶力が乏しくなっています。
2年前に背骨骨折での入院をきっかけにそれらしき症状があり、私も辛くてこの先どーなる事か?と心配が絶えなかった時期がありました。
映画のレバーナではないけれど、母本人が1番切ないのだなと感じる事が度々あって...新潟から離れたくない母は今は"自立型有料ホーム"で居心地良く暮らしています。
ワンルームマンションのようであり、ホームは常時優しいスタッフさんがいてくれる安心感がとても良いです◎
毎朝8:40に母からlove callの電話が日課です。コロナがもう少し落ち着いたら会いに行きます✈️

誰しもに老いが訪れる。
自分の死はどのような形でやって来るのか?
自分と周りが納得した死に方があったらどんなに良いだろう?
その時は愛する人から手を握っていてもらいたい❤️
ただそれだけが望みです💜
のんchan

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