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マックスと犬のアーのレビュー・感想・評価

マックスと犬(1912年製作の映画)
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サイレントシネマ・デイズ2024

マックスの紳士賊 (1909)
Le voleur mondain

マックスの近視眼 (1910)
Le duel d’un monsieur myope

マックスと規那入り葡萄酒 (1911)
Max et le quinquina

マックスの舟遊び (1912)
Le mal de mer

マックスと犬 (1912)
Max et son chien Dick

マックスとピアノ (1913)
Max virtuose

1910年代のサイレントコメディはキーストン時代のチャップリンの作品くらいしか見たことがなかったので、ただひたすらドタバタを繰り広げるのではなく、ちゃんと前フリがあったうえで落とすというギャグがこの時代のコメディで行われていたのかというのが今回の発見。とはいえ、そもそもマック・セネットがマックス・ランデーの影響下にあるそうなので、私の認識が全く見当違いだった(チャップリンのそれらの諸作を見たのも遠い昔なのでそもそもの認識も間違っているかもしれない……)に過ぎず、当時の喜劇人からしたら「いや、もとから普通にやってたんですけど」という話で、狭い見識でものをわかった気になるのは本当に危ないし、これはつまり史料が現存するか否かで歴史は大きく変わってしまいうるということだなあというのを実感した次第。

もうひとつの個人的な気づきはサイレントでも音楽をネタにできるんだなということ。でもこれもトーキー以降に生まれた人間である私が思い込みで勝手に尻込みしているに過ぎないんですよね。サイレントでも音は題材にしていい。
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