宮崎さんの鉄板・囚われの少女と真っ直ぐな少年のボーイミーツガール。
未来少年コナンの総決算。
無茶苦茶やっても炊事・洗濯・食事・睡眠をしっかり描くからこそ伝わるリアル。
ナウシカから一貫する高度な文明は人類の行動によって自壊してしまうだろうという悲観的な予言。
手に余るような技術にいつか人間は殺されてしまうんじゃないか?
だから土に根を張り、自分たちが食べる分だけを確保する生活に帰ったほうがいいのではないか?前期ジブリ作品にはこうした疑問が内包している。
それを実際に行動にしたのが毛沢東の文化大革命であるが、その後どうなったかは歴史が示す通り。
技術の進歩は不可逆で、一度進歩すれば戻ることはできない。
余談だが、労働運動(左翼運動)に身を捧げた宮崎駿さんがソ連崩壊を目にした時、作った作品は紅の豚。
1人残ったアカとして、アニメを作るという生産活動に従事しない自分を赤い飛行機に乗る豚として表現している。