きょ

天空の城ラピュタのきょのレビュー・感想・評価

天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)
5.0
人類は天空の城に夢をみる

宮崎駿の創造性・ユーモア・劇的かつ刺激的、そして浪漫なストーリー展開が詰め込まれた本作。
筆者が考える本作の魅力は大きく分けて3つある。

まず、現実とフィクションの描き分けである。
油の匂いが香りそうな、飛行船の細かな描写には、フィクションの中にもリアリティを感じることができる。
ファンタジーな世界観でありながら、彼らの冒険活劇に確かな現実との繋がりを持たせている。
また、対象的にアクションなどキャラクターの動きには、現実では到底不可能な動きをしていることが多く、視覚的に楽しむことができた。

次に魅力的なキャラクター達である。
男女2人の主人公は幼いながらの素直さと勇敢さを持ちながら、同時に無邪気な少年少女でもある魅力的な人物に描かれている。
また、マ=ドーラやムスカなど癖のある性格ながら、惹き込まれてしまう脇役にも長年愛されている秘密があると感じた。

最後は、メッセージ性である。
行き過ぎた文明を求めことは、自らの破壊を意味する。
ラピュタの結末は強欲な人類への警告である。


ある日、少女が空から降ってきた…
人類が見るべき夢が、ここにある。
きょ

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