15歳、生意気盛りの主人公ジェイミーが、シングルマザーの母ドロシア、写真家でパンク女子のアビー、幼なじみで親との確執に悩む早熟なジュリーと過ごした特別な夏。
女性たちがそれぞれにとても魅力的。
シングルマザーであることに負い目を感じているドロシア。
「あなたには私のようにはなってほしくない、幸せになってほしい」
言葉にするのは辛かっただろうな。自分を憐んでいることを告白するなんて。
でも、それに答えたジェイミーのセリフひとつで、ドロシアのこわばった心があたたかく溶けていったのだと思う。
その証拠に、そのあとのダンスのシーンは、ドロシアはもちろん、みんなとても幸せそう。
過ぎゆく特別な夏を慈しみ、惜しみながら。
登場人物の生い立ちをそれぞれクローズアップするところも面白い。
そして、それぞれの人物のその後にも触れているけど、意外なようですごく納得できる。
ジェイミーがスケボーで駆け抜けるところ、70年代の音楽、ゆっくりと寄ったり引いたりするカメラワーク、光がきらめくような映像とBGM、好きな要素がたくさんある映画。