てっちゃん

20センチュリー・ウーマンのてっちゃんのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
4.1
久しぶりに"カモンカモン"を観ましょうねとなったので、そういえばまだ観ていなかったこちらを鑑賞しましょうかとなったので、観た次第です。

ちなみに改めて鑑賞した”カモンカモン”素晴らしかったな。
いろんなことを再発見したり、新しく発見した作品でした。

さてさて本作は、マイク・ミルズさん作品だねと十分に感じる作品でした。
私は本作を観て、母親と息子のお話しかなと思いましたが、もしかしたら監督自身が母親について思うことを描いた作品なのかなと思いました。
もっと言えば、現在の監督自身から見た母親についての物語かなと感じました。

それと同時に、自分にも分からない感情になり、もやもやがあった10代の感情を自然に描いている作品であると感じました。

そういえば自分にもあったな、大人でもないし子供でもない中途半端な時期。
なんで親は口うるさくいろいろ言ってくるんだ!と感じたり、年上の憧れの女性に恋心を抱いたり、漠然としたこれからの人生に愕然としたり、自分はまだまだ可能性があるんだと思っていたり、、、

見える世界が少しずつ変わってくるから、でもその変わり方のスピードに本人がついていけないから、このような感情になったのかなと今になって思ってみたり。
環境が周囲が変わるスピードがこれまでと違うあの感じ。

自分の周囲との距離感に戸惑うあの感じですよね。
本作では、そんな主人公に寄り添ったり、時に喧嘩したりしている。

でも一貫しているのは、"同等の立場で接している"ということ。
ここに、はっ!とさせられるのがマイク・ミルズさん作品の特徴なんですよね。

性別、年齢、国籍、、そんなもの関係なくて、当たり前の話だけども同等の立場で接する。
でもこれってお互いがその気持ちにならないと難しいことですよね、、と常々思います。

その探り合い、人と人との付き合い方を本作では語っているのだと思いますし、マイク・ミルズさんがテーマに掲げていることなのかなとか思ったりします。

なにお前きれいなこと並べてるんだ!ですって?
そりゃエル・ファニングさんがとてつもなくお美しくて終始ぽかんと口開けて見ていたことは言うでもありません。

映像もきれいだったな。
こりゃ他のマイク・ミルズさん作品も鑑賞しないとだ。
てっちゃん

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