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20センチュリー・ウーマンのサンのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
4.1
すごく良かった!
シングルマザーの親子の葛藤が痛いほど伝わってきた。親子はもちろん、親子以外の人物もストーリーが進むにつれて複雑な人間性がゆっくりと浮かび上がってくる。そのテンポが丁度良かった。みんなキャラがたっていて魅力的。そしてハッとする言葉が多い。こういう映画は本当に好きだ。所々に出てくる70-80年代の写真もいい。音楽はパンクロックやニューウェーブはあまり馴染みがないけれど、音楽で踊るシーンがたくさん出てくるところがいい。嬉しい時、悲しい時はこんな風に踊りたいなと思った。

以下、良かった言葉など
ドロシー「恋の痛みを知ることは世界を学ぶ有効な手段よ」
ジェイミー「きれいな音楽は社会の腐敗を隠す」
アビー「情熱が技術を上回ることですごく面白いものが生まれるの」
ドロシー「この混沌とした時代に自分を保って生きることは難しい」
ジュリー「私の考えでは強さが何より大切、幸せよりも」
アビー「ここに入れたのは10代の頃に聞いていたら楽になれたと思う曲ばかり」のミックステープ
アビーの診断をドロシアが聞くシーンの対応がすきだ
ドロシー「愛し合っていたというより愛し合うべきだと思っていたのかも、一生誰かと愛し合えないことが怖かった」
ドロシー「あなたには私みたいになって欲しくない、より幸せになって欲しいの、でも私1人では無理だと思って」
ジェイミー「お母さんがいれば大丈夫だよ」
これを言えるジェイミーが大好きだ。

アビーやジュリーが男たるものかくあるべきというのをジェイミーに教える。『なるべく言葉少なく返す』『神秘的な面持ちで』『雑に歩く』など。ハードボイルドな生き方を教えてもらってる。僕自身こんなこと高校生の時に教えてもらいたかったな
女性からみた男性への意見ってより鋭かったりするよな〜って思って見てたけどマイク・ミルズ監督男性なんかい
そしてこの監督A24のカモンカモンも手がけてるのか、また見てみよう

そしてドロシーに毎年誕生日に空の旅行のプレゼントをしてくれる彼、なんて素敵なんや。飛行機のシーンで流れてるRuddy ValleのAs Time Gose By はトーキングヘッズのThe Big Countryと並んでこの映画で好きな1曲。
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