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20センチュリー・ウーマンのayukaのネタバレレビュー・内容・結末

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

グレタの赤髪と、20センチュリーウーマンというタイトルだけで、観てええと思ってた今作。やっとみれた!

なんだか色々とテーマがつまっていた気がする。親子関係、フェミニズム、男女関係など。みんなでテーブルを囲むシーンは感心!79年であの話題を持ち出すのはかなり前衛的だっただろうな!第何回目ムーブメントか知らないけど、フェミニズム運動が盛んな今でもギリ話題に出すかどうかだもんね。同じ女性としてアビーがめちゃくちゃかっこよかった。

ジュリーがジェイミーに聞かせた恋と愛の話には笑ってしまった。恋は愛の第一形態ですらない。恋に落ちることは美化されすぎている。一時の性衝動で結婚を早まるのは間違いだ。と!ほんとそれ!(笑)愛してるなんて簡単に言える言葉じゃないなあ、としみじみ思った(笑)ジュリーはかなりの小悪魔だけど、後にセックスしたいの思いがトリガーになって愛してると言ったジェイミーもまた「ほかの男と変わらない」。たとえジェイミーは本当にそう思っていても。思春期の女と男の多少複雑でリアルで嫌な部分が感じられたけど、でもふたりとも爽やかでかわいいんだから責められないよ。本当に愛してるってどういうことだろう。

そしてシングルマザーの気持ちや重みというものは私は分からないけど、きっと相当な不安と責任を感じるんだろうな、と思った。ひとりだけで育てていくことで欠陥ができてしまうのではないかという不安。特に子供が思春期の時はたまらなく心配になるもんなんだろうかな。けれど結局、親が2人か1人かなんて子供には関係ないんだな。

映画が終わった時に、出てくる5人の人生、特に3人の女性の人生になんとなく親近感をいだく。彼らの人生も私たちとなんら変わりのない人生だと。淡々と語る口調が、疎遠になった人間関係が、長くは続かなかった母との親密な関係が、とてもとてもリアルだった。そして美しかった。
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