この映画は静かに、ヒタヒタと私の心に染み込んで来る映画でした。
夏映画ですね!!
今、この季節に観ることが出来て感謝です☆
もう、画的にとても好みなんだもの!!
音響としてのBGMも好きなんだも!!
時代背景も1979年と…好きなんだもの!!
私の好みなんだもの!!
ストーリーがどうであれ、どう進むかにせよ、これだけで、もう大好きなの。
(淡々と話が進むので、好みで無いかたも多いと思いますが…)。
映画は"ストーリーだけでは無いのだ"と痛感しました!
イエローグリーンのドアの色。
アネットベニングが着ている赤いシャツ。
部屋の造りやらインテリア。
町の太陽注ぐ明るさ☀️
車から流れる景色が白いキャンバスとなって、赤や黒や青で色付けされているところ。
白のフォルクスワーゲン。(後にメタリックブラックに…)
ワーゲンが海岸線を走る…その空撮。
15歳のジェイミーがスケボーに乗っているシーンがとにかく好き!!
主な登場人物は5人
アネットベニング演じるドロシー55歳。
その息子ジェイミー15歳。
ジェイミーの幼馴染で2つ年上のエルファニング演じるジュリー
グレタガーウィグ演じるアビー(多分20代)。
そして、黒一点のビリークラダップ演じるウィリアム。
5人みんな生きるのが下手(過ぎる)ところがまたなんとも愛おしい。
カリフォルニア州サンタバーバラで、一つ屋根の下暮らしています。
特にアネットベニング演じるドロシーに何だか寄り添ってしまいました(T_T)。
離婚して、まだ13年ぐらいだとして…なのに、その間に恋人がいたことが無いだのー、セックスして無いだのー
なんか、酷い言われよう(-_-)。
1980年の1年前の1979年。
確かにパンクムーブメント(ブーム)は終わりを告げるのよね…。
劇中に流れるピストルズやらパンクの音楽に相反して
流れてくるスウィングジャズや
映画「カサブランカ」のテーマ曲の"As Time Gose By"
55歳のドロシーから見たら、"今ドキの若い子"って、こんな音楽聴くの?歌詞も何言ってるか分からないわ…。ってなるんですよね(笑
私はドロシーは決して息子ジェイミーに対して過干渉な母親だとは思わなかったのです。
でも、自信が無くて…
とにかく15歳という多感なお年頃の一人息子だし
扱い方も分からない…というのは、子供がいない私の想像の範疇におさまるところ?
ジェイミーのエルファニング演じるジュリーへの想いがまた甘酸っぱくて…
エルファニング…良く良く見ると、顔がクチャ☆!!としてて、そんなに可愛く無いのに可愛いの!!ズルいの!!
幼馴染の2歳下の男の子を好きにもなれないし、セックスも出来ないジュリーの気持ち、分からなくも無いけど…。
思わせぶり過ぎてモヤモヤしました!!
5人の登場人物、それぞれ、生きて来た"歩み"みたいなのにフォーカスを当てていて
それがまた良かったな…
途中途中差し込まれる1920年代〜1970年代の白黒写真。
これは映画のために撮影したショットじゃなくて、リアルな写真なのだろうな…。
何故"20センチュリー"かと言うと
20世紀になって、当時の自分を思い出している造りだったから。
(ネタバレかな?ごめんなさいm(_ _)m。)
マイクミルズ監督の実体験を元に(ヒントに)脚本が書かれていて
そういえば、マイクミルズ監督って、「サムサッカー」も「人生はビギナーズ」も脚本をつとめているんだったな…。
とにかくアネットベニングが魅力的でした!!皺も人生の一部。魅力の一つ。
ベストオブ アネットベニングでした☆
(でも、男の人は若いエルファニングに行くのだろうな(-_-)…。
煙草…煙草…アネットベニングのくわえ煙草もカッコ良かったけれど
エルファニングの煙草の仕草がこれまたカッコ良かったのです!!
自転車に乗りながらのくわえ煙草とか。
いつもフアフアした女性の役しか見たことが無かったけど、ちょっとパンクなグレタガーウィグ。
(私はエルより好きかな?嫉妬かな?(^_^;)。)
ビリークラダップは粗野で荒削りの男。そこがとてもカッコ良かったです☆
そして、色んなことをこれからも学ぶであろう15歳のジェイミー…。
可愛くて、でも、何だかとてもくすぐったかった…。
この5人の共に過ごした時間は一瞬に過ぎてゆき、後々離れ離れになろうとも、とても深い家族として繋がっていたように思えました。
そっか…1979年…今は2019年。
ちょうどの1年前。