上海十月

闇に抱かれての上海十月のレビュー・感想・評価

闇に抱かれて(1982年製作の映画)
2.5
8年前の感想。近代フィルムセンターにて鑑賞。うーん国が運営するところでロマンポルノを観る時代になったと感慨深い。大画面でロマンポルノを観るのは、予備校以来。スクリーンで風祭ゆきを観るのは、「キルビル」以来とずいぶんぶりだ。客も結構入っていて突然後ろから声が「監督の武田一成さんがいらっしゃいます。」監督本人が「こんなに僕の作品を見に来ていただいてありがとう。」観客拍手「監督は、真面目な映画も作ってますからそちらも」スタッフだった人が説明してくれた。調べてみると川島雄三の助監督だったのだ。パリにも留学している。不思議な設定で67分という短時間にセックスを入れ込んで物語が成立するのかと思ってみると意外に成立していた。三宅島の溶岩でセックスするなど愛の不毛を描写するのが本映画の肝だろう。年代的にはアントニーオ「赤い砂漠」「情事」あたりのコピーだろう。でも、なんか中途半端に見えるのは主演女優の風祭ゆきと夏麗子をダメンズでありながらかわいい感じにし、男に頼る感じにしてロマンポルノチックにしてしまっているからだろう。
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