あきしげ

ハーモニー・オブ・ザ・デッドのあきしげのレビュー・感想・評価

2.5
ゾンビ映画のセオリーを破る新たなゾンビ映画。

良かった点。

・じっくり煮詰まったドラマ
・進化したゾンビの恐ろしさ
・ゾンビとは無縁の白い世界

悪かった点。

・本家ゾンビは冒頭だけ
・ジャックの異様な敵意
・無線から発せられる声

ゾンビ映画は実に様々である。
その中でルールが確立される。
当然ルールを破る作品もある。

本作はパンデミックが起きた後の世界。
あまり描かれる事のない世界と言える。

今のゾンビ映画は劣勢に経たされている。
その原因を作ったのは某ゾンビドラマ。
さすがに現在はマンネリ化で失速気味。
そこに映画が本格ドラマをぶち込みます。

本作のほとんどはドラマとなります。
二人の男と一人の少女によるお話し。
それだけ書くと色々と怪しい内容に。
あまり書きすぎるとネタバレになる。

ゾンビも後半では別の生き物に進化する。
『アイ・アム・レジェンド』のバケモノ。
ダーク・シーカーを思い出してしまった。
ただ、実際はもっとグロテスクな姿です。

ゾンビ映画というと乾いた世界を連想。
本作は乾いた白い世界というのが良い。
独特の雰囲気でそこに異様なバケモノ。

ただ、本作をゾンビ映画として弱い。
冒頭だけ新鮮なゾンビが登場します。
それ以降はドラマに突入してしまう。
代わりに白いバケモノが出てきます。
本家のゾンビは完全なるオマケです。

あとは無線から語りかける声。
最後までハッキリさせません。
というよりは完全に放置した。

本作は映画として悪くない出来です。
だが、ゾンビ映画として物足りない。
あきしげ

あきしげ