Hina

レディ・バードのHinaのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.0
若い頃、自分に向いていた敵対心(今思えばそれは不安)を思い出させてくれる映画:D

家や名前を偽るのは見栄じゃなく、自己否定。
いつか翼を持つであろう架空の自分「レディ・バード」に憧れながら、大人になっていく心と自立もできない現実とのギャップにイラついて、八つ当たり気味に書いたギブスの「Fuck you MOM」笑

何かを成し遂げたい。
自分が何かを成し遂げられる人間だと早く知りたい。
10年後に飛びたい。
そんな気持ちがみんなにあった:^)

演技もセックスも、助手席からのダイブでさえも、あの頃全部が挑戦だった。
ゲイだったり、鬱だったり、みんなが秘密を持って悩んでる世の中で、合うもの合わないもの、合う人間と合わない人間を見つけながら成長する。

隠したかった自分の名前や、嫌いだった田舎の故郷の優しさに気づいた時、クリスティンは一つ「レディ・バード」に近づいた:*)

実はゲイだったダニーが、本当は苦しんでいるのを目の当たりにして、彼への怒りを捨てて、抱きしめるクリスティンに泣いた。
嘘つきだと思っていたダニーもまた、見方を変えたなら、クリスティンと同じで、自身を偽りながら苦しんでいる一人だった。

表に出さないけれど、みんな何かに悩んでいる。
成長って、自分のことから、他人のことへと視野を広げていくことなのかもしれないなぁ。なんて思った。:D
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