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レディ・バードのgのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.0
自分をレディバードと名付ける17歳のクリスティンが恋、友情、家族関係、進路に悩み、、というティーンムービーありきたりな要素がつめこまれたストーリー。もう他のティーンムービーがやり尽くしているお話のはずなのに何でこう面白いんだろうね。

多分観る側は 何回も自分が味わってきた(もしくは味わっている)思いを重ね合わせて、共感を求めているんだろうし、だから青春映画は同じことを何回言ってもいいし、同じようなストーリーでも良いんだ。共感なんていくらしたってし足りないんだから、うまく共感してもらえればそれで。

レディバードは コメディ要素やファッション性、音楽性が良い塩梅でセンス良く組み込まれている。でも、それらが主題というわけではなく、あくまでも日常をそのまま描いたように見せるのがメインだからこそ、他のティーンムービーより簡単に共感を呼ぶことができる。「楽しい」「面白い」「かわいい」という感想よりも、常に「わかる〜〜〜〜〜!」の嵐。

文化系女子レディバードちゃん(つまりは映画を観にきている殆どの人も含まれる)の心に突き刺さるような男性も登場。いつも一人で静かに本を読んでいて、自分とつまらなそうにお話するバンドマン。バージンなのと打ち明けたら、僕もだよと返されて舞い上がってしまう。観ている人も「嘘つけよ」と思いながらも心のどこかで信じてしまう。私はまだバンドマンに騙される子供だな〜〜〜とか思ったり。

そのバンドマンの前の彼氏が凄い優しい奴だったっていうのも肝だよな〜〜〜

レディバードがお母さんに反抗して返す言葉ひとつにしても、学校での友達との付き合い方にしても、リアル過ぎでしょってくらいに描かれているから、観ていて何回も自分を省みた。

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これは映画の感想というかシャラメへのラブレターになるんだけど、ティミーが出てきた瞬間あまりの格好良さと 死んだ表情にレディバード同様心を射抜かれ、本を読んでかっこつけたこと言ってスカしてる姿と、レディバードを誑かすクズな表情で完全に恋に落ちたので、もう私は7人目の女ということでいいですか。
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