kuu

Rain Townのkuuのレビュー・感想・評価

Rain Town(2011年製作の映画)
4.0
『Rain Town』2011年。9分55秒。
石田祐康が、京都精華大学の卒業制作として発表したノスタルジックなファンタジー短編アニメーション映画。

映画のジャケットが無いのが残念。
水彩画家のいわさきちひろ を彷彿させる(いわさきちひろがSFを書いたらみたいな)作風やのになぁ。

雨が止まない街に迷い込んだ少女と、雨が降る前から街に住み続けているロボットの交流を、ノスタルジックな透明感溢れる映像で映し出す。

ひたすら降る雨の景色の中を迷い込んだ少女。
その少女が着るレインコートのイエローが印象的。
少し離れた位置から描かれ流れる被写体たちは音も含めノスタルジックな風景の一部の様にも見えて主張が無い。
だけど雨の匂いが感じられる。
作り手はこの短編アニメーションを通し、観てる側に何を伝えたいのか。
少女や雨に何を込めたのか?
空想、妄想好きの小生の脳細胞たちは、電気信号を発してお互いに情報をやりとりしているのをよそに、アニメーション世界の中では、雨の風景がただ流れる。
ふと、脳の活動を弱めると心地良さに包まれた。

“Don’t think. feel! It’s like a finger pointing away to the moon. Don’t concentrate on the finger, or you will miss all the heavenly glory.”

『考えるな!感じろ!それは月を指差すようなものだ。指を見てちゃ栄光はつかめないぞ!』
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